堂珍嘉邦、京都で繰り返しした「あること」とは…

ソロミュージシャンとして活動している堂珍嘉邦の映画初主演『醒めながら見る夢』。主人公の人気演出家・優児が、恋人の亜紀とその妹・陽菜との関係に揺れながら、真実の愛を探し求めていく様を繊細に描いたドラマ。過去に舞台で世にでていた本作が、いよいよスクリーンに登場！
5月17日（土）公開を前に主演の堂珍嘉邦さんにインタビュー！アーティストではなく、俳優としての堂珍さんに迫りました！

■ 本作では舞台でも主演を務めていた堂珍さん、舞台と映画の違いは？
ライブと一緒で舞台は始まってしまえば手直しができないけど、映画は常に髪の毛の乱れや天候など、準備や軌道修正しながら作り込みしていくので、それは大変だなって思います。
一生映像として残っていく作品なので…

■ 演じた優児役は鬱々としたシーンも多いですが、演じていて辛くなったり…？
大変な部分もあったけど、仕事ですからね（笑）。
監督の演出や演者の思い、優児の葛藤など、様々な縛りがある中でディスカッションしながら作り上げていきました。

■ 京都の情景や音楽など、ステキなシーンも多かったのですが、京都での撮影で、印象的だった場所は？
どこも美しいんですよ。優児の家の中も本当美しくて、築100年くらい経っているんですって。
うちの実家も150年持つって言われているんですけど、建てる時に良いモノを集めることで長く住めるらしいんです。すごいですよね！

■ 撮影期間中、京都を満喫しましたか？
映画「風立ちぬ」を観に行きました。混んでいて一番前で観ました（笑）。しゃぶしゃぶを食べたり…祇園祭で神輿をみたくて、街の人にどこでやってるか直接きいて探してみたり…
あと印象的だったのが、フォークソングバーで話しこんだことですかね（笑）。

でも基本は撮影で映画にどっぷりと浸かって、鴨川でのヒロイン・亜紀とのシーンを30分しかないマジックアワー（※夜明け・日没後に数十分程体験できる薄明の時間帯）に撮影するのに備えて、何度も練習しました。
周りにイチャイチャしているカップルとか散歩している人が居る中で、なるべく気にしないように（笑）身体に刻み込むように何度も練習しました。

■ アキが「ずっと私だけを見て」と言うシーンがありますが、そんな女性ってアリ…？
明るく言ってくれるならいいですよね。「あなたの女は私だけなんだから」ってくらい気前よく。耳元で言われたら、さすがに怖いかな（笑）

■ 最後に読者に一言お願いします！
本作は、女子の葛藤や迷い、孤独があって、全体的に重いんです。それに恋愛が加わって、本当に重いんです。でも最終的に救われる映画なので、多くの方に観ていただいて知ってほしい部分が沢山あります。
会えなくなってしまった人たちに対する思い出を自分の中で良い風にしまっておける、そんな情景が表現された愛の映画です。登場するキャラクターが絡み合って行く様が面白いので、是非楽しんで観ていただきたいです。

Information

醒めながら見る夢

5月17日（土）新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー

劇団の人気演出家・優児（堂珍嘉邦）とその恋人で劇団の看板女優だった亜紀（高梨臨）はひそかに結婚し暮らし始めていた。優児は次回公演の準備を始めたばかり。そんな彼の前に、ある日、亜紀の妹・陽菜（石橋杏奈）が現れる。亜紀のことで話があるという陽菜に対して、頑なに冷たい態度をとる優児。二人は亜紀には内緒で関係をもった過去があった。しだいに優児は、陽菜ばかりでなく、周囲をも遠ざけるようになっていく。そればかりか日々やつれ表情を無くしていった。そんな彼を見かねた劇団主宰・竜也（松岡充）が、優児の家を訪ねるが、そこで優児と亜紀の生活に隠されていた秘密が明らかになる・・・。

脚本・監督：辻仁成
出演：堂珍嘉邦、高梨臨、石橋杏奈、村井良大/松岡充/高橋ひとみ
（ｃ）2014「醒めながら見る夢」製作委員会
2014年/日本/カラー/107分/5.1ch/R-15
制作・配給：キノフィルムズ