ピラティスに向いている人・向いていない人の特徴!痩せ効果ないって本当?

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ボディメイキングやダイエット、ストレス解消法などの目的で注目されている「ピラティス」。

「興味があるけど続けられるか心配」「ヨガと何が違うの?」など、気になるものの、なかなか始められない人もいるのでは?!

そこで、ピラティスとはどんな内容か、向いている人・向いていない人、合わない時の対処法など、健康管理士一般指導員の資格を持つ筆者がしっかりと紹介します。

ピラティスってそもそも何?

ピラティスをしている画像

そもそも「ピラティス」って何なんだろう?

運動?ストレッチ?トレーニング?

「ピラティス」は、戦時中の兵士の筋力回復のために生まれたエクササイズです。

その後、ダンサーのケガ予防として伝えられていき、今の「ピラティス」になったと言われています。

ピラティスは、トレーニングジムのような激しい運動というよりは、静かにゆっくり体を鍛えるイメージで、深く呼吸をしながらさまざまな動きをします。

ピラティスの具体的な効果
  • 姿勢の改善
  • インナーマッスルの強化
  • ストレスの解消
  • 疲労軽減
  • 睡眠の質向上

呼吸を意識したエクササイズで、心と体の調和をさせながら全身の機能を整えてくれるため、上記のような効果があるとされています。

ピラティスに向いている人の特徴5つ

ピラティスが向いてる人の特徴5つタイトル画像とピラティスをしている女性

ピラティスは多くの人が始めやすいエクササイズですが、その中でも向いている人の特徴を5つ紹介します。

姿勢を整えたい&歪みを改善したい人

ピラティスは、ゆっくりとした動きで、筋肉や骨を適切な力とタイミングで正しい位置に戻す効果があるため、下記の悩みを持った人にはおすすめです。

姿勢や歪み悩みの特徴
  • 姿勢が悪く、老けて見える
  • 猫背などによる体の不調がある
  • O脚やX脚の改善をしたい

姿勢を美しく整えることは見た目にも凛とした印象を与えるだけでなく、肩こりや腰痛などの不調改善や、猫背などによる浅い呼吸の改善にも期待ができます。

また、体の歪みからくるO脚やX脚といった悩みにも効果的なので、姿勢や歪みからくる多くの悩みにとてもおすすめです。

整ったボディラインを手に入れたい人

ピラティスは「インナーマッスルを鍛える」といった筋肉強化の効果が高いため、ボディラインづくりにも効果的です。

ボディ悩みの特徴
  • 筋力不足によるボディラインの崩れを防ぎたい
  • 的確に筋肉を鍛えたい&引き締まったボディになりたい
  • 体幹を鍛えてスマートなお腹になりたい

深い呼吸をしながら普段意識しない筋肉を鍛え、日常生活で動かす機会のない部分にしっかりアプローチします。

そのため、お腹周りや二の腕の気になる「たるみ」といった部分的な引き締めもしてくれ、美しいボディラインを目指せます。

ボディメイキングを意識したエクササイズをしたい人におすすめです。

ダイエットや痩せ体質になりたい人

ピラティスには筋力を鍛えるだけでなく、太りにくい痩せ体質へと改善する効果があります。

太りやすい人の特徴
  • 呼吸が浅い
  • 運動してもなかなか痩せない
  • 基礎代謝が低い

マスク生活などにより口呼吸の習慣や、呼吸そのものが浅くなっていませんか?

ピラティスで行う深い呼吸には自律神経を整える働きがあり、さらに胸やお腹の筋肉をしっかり使うことでインナーマッスルが鍛えられるため代謝が活発になります。

また、ピンポイントの筋肉へ集中的にアプローチができるため、気になる部分を集中的に引き締め、美しいダイエットが効率よくできます。

筋肉をつけることで、全体的に基礎代謝をアップさせることができるため、太りやすい体質から卒業したい人におすすめです。

機能的に体を動かしたい人

ピラティスは、解剖学に基づいて機能的に体を動かすエクササイズなので、単純にエクササイズするだけでなく機能面も考えながら体を動かせます。

機能的トレーニングに向いてる人の特徴
  • 動きひとつひとつの理由を知りたい
  • 鍛えることによる効果を理解したい
  • 論理的思考のトレーニングをしたい

「この筋肉を鍛えると◯◯な効果がある」「◯◯の筋肉を鍛えるために必要な動き」など、機能的・理論に基づいて体を動かしたい人に向いています。

ひとつひとつの理由をしっかり理解することで、普段の生活にも活用できることや、姿勢や歪みによる体の不調を未然に防げるといったメリットも。

ピラティスはエクササイズの「方法」だけでなく、体に関する「知識」も得たい人におすすめです。

ストレスや更年期による体調不良がある人

ピラティスは、深い呼吸とそれぞれの動きに集中するため、精神的な効果への期待ができます。

精神的な体調不良を起こしやすい人の特徴
  • 日々忙しくストレスが溜まりやすい
  • ホルモンバランスを整えたい
  • 考えることが多い

毎日忙しく、気づかないうちにストレスを溜めていませんか?

ストレスは自律神経が乱れてしまい、暴飲暴食や肌荒れなど、健康・美容面でも多くの影響を及ぼしたり、「病気ではないけど、体調がすぐれない」「すっきりしない」という、『何となく不調』の原因になったりします。

ピラティスは、リラックス効果をもたらす深い呼吸をしながら行うので、精神面で落ち着いたり、自律神経が整うことでホルモンバランスが整ったりします。

また、体を動かす以外のことは考えず、エクササイズに集中するため、脳をリフレッシュしたい人におすすめです。

ピラティスに向いていない人の特徴3つ

ピラティスが向いていない人のタイトル画像とマットと飲み物を持っている女性

ピラティスは向いている人もいれば、向いていない人もいます。

主な特徴を3つまとめたので、こちらも参考にしてくださいね。

すぐに痩せたい!即効性を求める人

ピラティスは徐々にインナーマッスルを鍛える&継続して効果が出るものなので、即効性を求める人には向いていません。

即効性を求める人の特徴
  • 1ヶ月で何キロも落としたい
  • 体型をすぐに変えたい
  • 食事を抜くなど極端なダイエットをする

1ヶ月で5キロや10キロといった大幅な体重減少衣類の大幅なサイズダウンなど、見た目の変化をもたらしたい人は満足しにくいでしょう。

また、体をしっかり鍛えるためには筋肉を作る栄養素も必要なので、極端な食事制限する人にも向いていません。

ピラティスに限ったことではありませんが、健康を維持しながらダイエットする&リバウンドを防ぐためにも、多くとも1ヶ月で体重の5%ほどの体重減少にとどめておくのが理想的です。

ボディビルのような筋肉肥大をしたい人

ピラティスはゆっくりとした呼吸&じっくり負荷をかけて体の内側の筋肉をつけるため、「ムキムキ」としたイメージの筋肉を求める人には向いていません。

筋肉肥大をしたい人の特徴
  • 筋肉によりサイズアップしたい
  • ボディビルのような体型になりたい

エクササイズで筋肉をつけるという点ではトレーニングと同じですが、見た目の筋肉というより、体の芯である体感部分(インナーマッスル)を鍛えるのがピラティスです。

そのため、鍛え方にも違いがあり、限界値に近い筋肉負荷を短期的にかけるトレーニング(筋トレ)ではなく、じっくり&ゆっくり時間をかけて筋肉へアプローチします。

ピラティスのエクササイズは、体を「大きくする」というよりは「引き締める」ものだと考えましょう。

オンラインレッスンだけがいい人

ピラティスの効果を得るには「正しい方法」で「継続する」ことがとても大切です。

最近では、オンラインレッスンといった手軽で便利な方法も増えてきましたが、体が正しい姿勢を覚えるまでは対面で指導を受けることがおすすめです。

オンラインレッスンのみで起こりやすいこと
  • 誤った姿勢・方法で体が歪む
  • 思ったように効果が出ない

誤った姿勢で続けることは効果が出ないだけでなく、逆に姿勢が歪んでしまったり、余計な部分に負荷がかかったりするため、体の不調につながることがあります。

理想の状態から遠ざかれば長続きしない原因にも繋がりますので、ピラティス初心者の人は特に対面でレッスンを受けるようにしましょう。

ピラティスとヨガは違う?

ピラティスとヨガが向いてる人のタイトル画像と使用するマット

ピラティスと似たエクササイズとしてヨガがありますが、「何が違うの?」「どっちが自分に向いてる?」と、悩む人も多いはず。

そこでこの二つの共通点と異なる点向いている人をそれぞれまとめましたので、エクササイズを選ぶ際の参考にしてみてくださいね。

共通点
  • 体の歪みを整える
  • 筋力と柔軟性を上げる
  • 長期間続けることで心身が鍛えられる

ピラティスもヨガも、深い呼吸と共にさまざまな姿勢を作ることで、体の軸を整えながら筋力や心身を鍛えるといった効果があります。

いずれのエクササイズも「ゆっくり」「継続する」ことで徐々に効果を感じられるため、長期的に通うことをイメージしている人に向いています

さらに細かく!それぞれの違いと向いている人

エクササイズ目的呼吸法向いてる人
ピラティス身体機能の向上
・体力回復
・虚弱体質改善
・交感神経を活性化
・インナーマッスル強化
胸式呼吸・姿勢矯正、体の歪みを整えたい
・体の軸がぶれている
・筋肉不足で太った
・しっかり運動効果を得たい
・カロリー消費をしたい
ヨガ心身安定
・深い呼吸や瞑想が中心
・副交感神経を活性化
・精神安定
・リラックス
腹式呼吸・日常的に精神的ストレスが多い
・リラックス効果を中心にしたい
・運動初心者で緩やかな運動がいい
・緊張から解放されたい

ピラティスは細胞を活発化させる「交感神経」に働きかける胸式呼吸を使いながらの動きで、カロリー消費や運動の要素が強く、「燃焼」を目的としたエクササイズになります。

一方ヨガは、リラックスさせる「副交感神経」に働きかける腹式呼吸や瞑想を使った、心への働きを得意としており、「リラックス」を目的とした動きが中心となります。

しっかりダイエットをしたい人や体力をつける目的であれば「ピラティス」、リラックスやストレス解消が目的であれば「ヨガ」がおすすめです。

ピラティスの種類|マシンピラティスとマットピラティスどっちが効果ある?

ピラティス向いてる人でマシンピラティスをしている女性たち

一言で「ピラティス」といっても、実は種類があり、代表的なのが「マシンピラティス」と「マットピラティス」です。

体力回復やインナーマッスルを鍛える目的が強い「ピラティス」を選んだのであれば、少しでも効果が高く鍛えられる方がいいですよね。

とはいえ、自分に合わないものやハードすぎるものを選んで、短期で終了しては意味がありません。

そこで、それぞれの違いについてまとめましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

種類体力メリットデメリット
マシンピラティス初心者〜上級者・エクササイズが豊富
・筋肉の負荷調整が自由
・変化に気づきやすい
・部分痩せが可能
・マシンが必要で高額になりやすい
・取扱スタジオが限られる
・自宅トレーニングが難しい
マットピラティス中級者〜上級者・マット1枚でどこでもできる
・全身を鍛えられる
・通える施設が多くある
・自宅トレーニングも可能
・ある程度の筋肉が必要
・特定の部位に特化していない

どちらも効果的なエクササイズではありますが、マシンピラティスは、マシンによって負荷を調節できるため初心者の人でも始めやすいことや、600種類以上のメニューがあり、特定の部位にアプローチする「部分痩せ」が得意です。

しかし、マシンが必要であるため取扱スタジオが限られていることや、費用面での負担などの制限や条件があります。

一方マットピラティスは、マットさえあればどこでもできることや、開催している施設が多いため、通いやすいのがメリットです。

デメリットとしては、マシンのような補助がない分ある程度の筋肉が必要であることや、全体的に体を整えるため部分アプローチは苦手です。

「運動初心者で体力に自信がない」「部分的に鍛えたい」という人はマシンピラティスから始め、ある程度の体力やボディメイキングができたら、全体的なバランス維持でマットピラティスに変更するなどもおすすめです。

他にも、マシンとマットを組み合わせて、産前後の妊産婦を対象とした「マタニティピラティス」や、精神安定をメインとした「ヨギラティス」といったアレンジピラティスを用意している施設もあります。

「ピラティスが合わない!」困った時の対処法

ピラティスをしている女性と合わない時の対処法のタイトル

インナーマッスルを鍛えるためにピラティスに通い始めたものの、「効果が出ない」「自分に合わない」と思った時の対処法を紹介します。

頻度を調整する

週に1〜2回ほどで「効果が出ない」と感じた時は、レッスン量が少ないことで筋肉がついていないかもしれません。

可能な範囲でレッスンの回数を増やしてみましょう。

「ずっとレッスンに時間が割けない」という人は、最初に筋肉がつくまでは少し頻度を上げ、筋肉がついてきたら(体重などに変化が出始めたら)維持として、通いやすい頻度に調節するのがおすすめです。

30回までは頑張って続けてみる

ピラティスの創設者「ジョセフ・ピラティス」氏は、ピラティスの効果実感について下記のように発信しています。

10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で身体のすべてが変わる

もちろん個人差はありますが、30回を終える頃には変化を感じられると言われています。

「いきなり30回の目標はつらい」という人は、「毎月10回」「週に3回」など、目標を細かく設定しましょう。

細かな目標を達成することは、モチベーションアップにもつながるのでおすすめです。

グループからパーソナルにしてみる

定期的な頻度で通っているにもかかわらず「なかなか効果が出ない」という人の中には、姿勢や呼吸が間違っている可能性があります。

ピラティスの効果をよりよく感じるためには、基本姿勢・呼吸をしっかりマスターすることが一番の近道です。

とはいえ、グループでのレッスン中に質問するのは「聞きづらい」「レッスンを止めてしまうかも」など、なかなか難しいケースもありますよね。

そこでおすすめなのが、自分のペースで質問や疑問を解決できるパーソナルレッスンです。

ずっとパーソナルを受けなくてもいいですが、効率的なエクササイズ効果を得るためにも、正しい姿勢を体が覚えてくるまでの一定期間は、パーソナルでレッスンがおすすめです。

レッスンを変更してみる

「効果が出ない」「レッスンに通うのが面倒」など、ピラティスを続けることにネガティブなイメージを持ち始めたら、レッスンそのものを変えてみましょう

  • 違う講師のレッスンを受ける
  • マットピラティスからマシンピラティスにかえる(または交互に受ける)

レッスン講師やレッスン内容の相性もあるため、効果が出ないときは色々試してみるのがおすすめです。

また、毎回内容が同じだと飽きてしまうこともあるので、気分転換の意味でも変化を与えるのは効果的です。

また、「自分にぴったりのレッスンがまだわからない」という人は、さまざまなレッスンを受けてみて、自分にぴったりのレッスンを探してみましょう。

まとめ

ピラティスが向いてる人が、専用のウェアを着用しマットを持っている

ピラティスは、短期的に筋肉をつけたり体重を落としたりするものではありませんが、継続することで体質改善効果を得られるおすすめのエクササイズです。

ピラティスが向いてる人
  • 体のバランスを整えたい
  • ボディメイキングをしたい
  • 痩せ体質になりたい
  • 納得したエクササイズをしたい
  • 「なんとなく不調」を解消したい

深い呼吸を使ってじっくりと体の基礎となる軸を整え、細くしなやかな筋肉をつけられるため、ダイエット目的激しい運動が苦手な人も始めやすいのが特徴的です。

また、体の理論についても教えてもらえるため、得た知識は一生モノとして役に立つというメリットもあり、「学び」もあるエクササイズです。

「より美しくなりたい」という美容目的はもちろん、「病気ではないけどスッキリしない」といった何となくの不調不調の予防にも効果的なので、健康的な体づくりのためにもぜひチャレンジしてみてくださいね。

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