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女優は「100%満足できることはない」!葛藤を乗り越える、菜々緒のヘルシー思考とは?

女優の菜々緒さんが、劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』(前編:公開中、後編:2021年2月11日公開)にて、セーラー戦士たちの行く手を阻む“デッド・ムーン”の女王・ネヘレニア役で声優を務めています。

これまでも数々の作品で注目を集めてきた菜々緒さんの“悪女”ぶりが、本作でも炸裂。
girlswalkerは、菜々緒さんにインタビューを敢行! 抜擢の感想について「本領発揮」「きたきた~!って感じ」と喜びを語ってくれたほか、作品で描かれる“理想と現実”の葛藤にまつわるご自身のエピソードなど語ってもらいました。

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SPECIAL INTERVIEW

悪女役は“本領発揮”!? 「きたきた~!って感じです」

――25年ぶりの劇場版最新作『美少女戦士セーラームーンEternal』で、新月の闇の女王・ネヘレニア役が決まった時の感想を教えてください。

「夢にも思ってないくらいの衝撃といいますか、急にプレゼントをもらったような嬉しさといいますか。私自身が幼稚園のときにずっと観ていたセーラームーンの作品にこうして携われると思ってもいなかったので、すごく嬉しかったです」

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――今回演じるネヘレニアは、どのようなキャラクターなんでしょうか?

「90年代アニメでは新月の女王で、元々はお姫様としてみんなに愛されていたけれど、そこから闇に落ちていったというエピソードがありました。悲しい過去をもっていて可哀そうな立場でもあり、彼女なりの葛藤や想いを抱えている憎めない存在なのだと思います。クイーン・セレニティに封印されるも、皆既日食の日にまた這い上がってくるという力強さも持っている人。その力強さや、妖艶でミステリアスな感じを、迫力ある声の芝居で演じていければいいなと思いながらやらせていただきました」

――悪役らしい笑い方や台詞の言い回しもありましたね。

「大変でしたね。台本には『ククク……』とか書いてあるんですけど、実際に声にすると結構難しくて、どうやって演じればいいんだろうって。笑いのお芝居の部分は、今監督に教えてもらいながらやらせてもらったりしました」

――妖艶さを出すために何か工夫されたことはありましたか?

「原作や90年代アニメ版を見返して、ネヘレニア役をやっていた方の声を参考にさせていただいたりしました。その方よりも私の方が低い声質かなと感じ、自分の声を活かして悪役っぽさを強めに出して臨ませていただきました。でも、初日に『あんまり悪役っぽさを意識しなくていいよ』とアドバイスを頂いて。なのでどちらかというと、序盤の方は妖艶さや、大人びたミステリアスな感じを意識していました」

――これまでも多くの“悪女役”で注目を浴びてきましたが、こういったストレートなラスボス的悪役キャラクターは久しぶりですよね。

「“本領発揮”で、『きたきた~!』という感じです(笑)。ファンの方に悪役じゃない役の報告をすると、残念がられることが多々あるほどなんです(笑)。今回のような悪役や強い役でオファーしていただけるのは、今までやってきた役柄を見てくださっているからこそだと思うので、それは素直に嬉しいです。
今回ネヘレニア役の起用が発表されたとき、『菜々緒さんも「セーラームーン」も大好きなのですごく嬉しいです!』と言ってくださった方もたくさんいらっしゃって、この作品を楽しみにしてくださっている声を聞けて、さらに嬉しかったですね」

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――声のお仕事は何度もやられていますが、アフレコと、普段のドラマや映画でのお芝居で全然違うと思うところはありますか?

「全くの別ものだと思います。自分の体や表情を使うお芝居は割とすんなりできるんですが、アフレコに関しては、そのキャラクターの表情や雰囲気を感じ取りながら、その人の芝居に合わせていくというような感覚です。『ちょっとオーバーにやりすぎたかな』と思ったものでも、画に当て込んで実際に聞いてみると棒読みで感情がこもってないように感じたりすることもあるので、そのバランスを見ながら声を当て込むというのがすごく難しくて、毎回苦労する部分ではあります」

「女の子だって頑張っていける!」子どもながらに感じた『美少女戦士セーラームーン』のメッセージ

――大の『美少女戦士セーラームーン』ファンの菜々緒さんが一番好きなのはうさぎちゃん(セーラームーン/月野うさぎ)だそうですね。どんなところが好きですか?

「うさぎちゃんって、普段はドジでちょっと泣き虫で頼りない感じの女の子なんですけど、いざ戦うとなると力を発揮して、強くて美しい女性になるんです。私自身、小さい頃にこれといった特技もない平凡な人間だったのですが、そういう平凡な自分でも、うさぎちゃんみたいな強くて美しい女性になれるのかなと思わせてくれる存在だったんだと思います」

――ピンチを救うタキシード仮面(地場衛)にも憧れましたか?

「『そこにいるな~』くらいの感じでした(笑)。周りの友達もみんなセーラー戦士たちに夢中でしたね。基本的には彼女たち自身の力で戦っていくことが多いじゃないですか。それを見ていると、『男の人たちに力を借りなくても、女の子たちで頑張って勝ち取れるんだ』『女の子だって一人で頑張っていけるんだ』というメッセージを子どもながらに感じていました」

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女優は「100%満足できることはない」!葛藤を乗り越える菜々緒のヘルシー思考とは?

――本作では、セーラー戦士たちの夢や葛藤も描かれました。共感できる部分はありましたか?

「それぞれがやりたいことや理想、夢を思い描いてはいるんですけど、それと現実との狭間で葛藤する姿が印象的でした。『こういう気持ち、なったことがあるな』と自分と重ねる部分が多かったです。私たちも学校や社会、家族、子育てとか色々と戦うべき場所がたくさんあるじゃないですか。私もそうですし、同じくセーラームーン世代の30代前後の方々は、ちょうど社会に揉まれている真っ最中な人も多いと思います。そういう人たちからみて、『もっと頑張ろう』と勇気づけられたり、元気づけられたりする作品になっているんじゃないかなと思います」

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――菜々緒さん自身が“理想と現実”で葛藤したエピソードがあれば教えてください。

「こういうお仕事をさせてもらっていて、お芝居でも『もうちょっとこうした方が良かったんじゃないか』と思うことは多々あります。正解がないので、100%満足できる時ってないんじゃないかなと思います。やっぱり、思い通りにできなかったときはすごく落ち込んでいました」

――気持ちの切り替えは上手なほうですか?

「多分、できる方だと思います。あまりそこに執着しないというか、『できないものはできない』こととして、きちんと認めてあげます。失敗を経験することによって自分の能力を知るきっかけになって、学びにも繋がっていくと思うんです。なので失敗は受け入れて、『こういうことが苦手なんだな』とか、『これはもうやらなくていいかな』って考えるほうですね」

――とてもヘルシーな考え方ですね! 今、仕事において思い描いている姿や理想の形はありますか?

「私はあまり未来を想像したことがないんです。どちらかというと、今に集中することの方が大事だなと思っていて。実際、先のことを考えずにやってきて今に至るので、そういうスタンスのほうが私には合っているんじゃないかな。その時与えられた仕事ややるべきことに集中するほうが、活力になります。未来なんてどうなるかわからないし、今やることが未来に繋がると思うから」

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ストイックな生活が話題!菜々緒が新しく始めたことは?

――美容や健康にストイックなことで知られる菜々緒さんですが、コロナ禍で新しく始めたことってありますか?

「ずっと気になっていたピラティスをコロナの自粛期間中から始めました。オンラインレッスンで、毎日やると決めてからは、起きてそのままできるよう準備して寝るようにしてました。オンラインとは別で、パーソナルで通うピラティスも通っています。あとは、カッピングが免疫力向上や冷え性改善にも良いと聞き、継続してやっています」

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INFORMATION

劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』
前編:大ヒット公開中
後編:2021年2月11日(木・祝)全国公開

《声の出演》三石琴乃 金元寿子 佐藤利奈 小清水亜美 伊藤 静 福圓美里 野島健児 皆川純子 大原さやか 前田 愛 藤井ゆきよ 広橋 涼 村田大志 中川翔子 松岡禎丞 渡辺直美 菜々緒
《原作》武内直子『美少女戦士セーラームーン』(講談社)
《監督》今 千秋
《主題歌》「月色Chainon」ももいろクローバーZ with セーラームーン&セーラーマーキュリー&セーラーマーズ&セーラージュピター&セーラーヴィーナス
《配給》東映
《公式サイト》https://sailormoon-movie.jp/
《STORY》
桜舞う4月、街は今世紀最大の<皆既日食>でお祭りムード。新月が太陽を覆い隠し、次第に薄暗くなっていく中、うさぎとちびうさは自らに助けを求める<ペガサス/エリオス>と出会う。ゴールデン・クリスタルの封印を解く、選ばれたる“乙女”を捜しているというエリオスは、ある日ちびうさの夢に現れ、「力を貸してほしい」と告げるのだった。時を同じくして、街には<デッド・ムーンサーカス>と名乗る謎のサーカス団が現れる。彼らの狙いは、悪夢の化身レムレスをばらまき、「幻の銀水晶」を手に入れて、月と地球、やがて宇宙までも支配すること。
戦いの中、集結した10人のセーラー戦士。だが、デッド・ムーンの頂点に君臨する女王・ネヘレニアの「悪夢」に惑わされ苦戦を強いられる。エリオスは地上を救うために最後の力を振り絞るが……。一方、うさぎも「悪夢」に囚われてしまいそうになるが、タキシード仮面の強い心に勇気づけられ、仲間たちと力を合わせることで新たなる姿“エターナルセーラームーン”として再び立ち上がる。そして遂に、エターナル化した全戦士が集結――。覚悟を胸に今、時空を超えた「夢」へ。

©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーン Eternal」製作委員会

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