変幻自在の俳優・中村倫也、撮影現場での贅沢な経験

■中村さんが俳優を続ける理由はなんですか？
N：僕は自分勝手なので、僕自身がワクワクしていたいんです。その為に何をしたら自分はワクワクするんだろう？と考えたら、僕のやったことで誰かがワクワクすることなんだなと思いました。いま役者というお仕事をたまたまやっていますが、面白い人と面白いモノを作って、それが世に流れた時に面白いと言ってもらって「だろ？」とニヤッとしたいんです。それが原動力ですね。

記者：なるほど。そうやって“ワクワク”を求めるのは少年の頃からですか？

N：幼い頃から嫌なことはやらなかったし、好きなことをずっとやってきたので興味があることは辛くても追求したいというタイプでした。

記者：俳優になられてすぐに「やりたいことを見つけた！」と感じたのでしょうか？

N：いや、最初はそれこそ“モテたい”とか“売れたい”という野心だけでやっていました。そういう若さゆえの頭でっかちな考えは、社会で生きていくことを学ぶうちに鼻を折られるじゃないですか。そうすると自分はいったい何がしたいんだと感じる時期があります。このお仕事にいる方達は本当に変わった人が多いし、面白いこと企んでいる人もたくさんいるし、映画も舞台もドラマもすべてが贅沢なお仕事だなと。そういう贅沢な仕事をさせていただいている中で出た答えが、俺は“自分自身がワクワク”したいんだということでした。20…何歳くらいだったかな、悶々とそんなことを考えていました。なにがしたくてどうなりたくて、どうしたいんだ。自分で自分という生き物を認識せずに生きてきたらまた考えも違ったんでしょうね。

記者：この先の目標などはありますか？

N：“表現者” “芸能人” “社会人”はすべてまた微妙な違いがあって、それを自分の納得できる形でやっていく事が大事だなと思っています。そのバランスは年々変わりますね。周りから見る自分も当然変わっていくだろうし。そんなこと言って、毎日なんだかんだくだらない話しをしながら笑っているんですけどね！（笑）

ガーリーベアとの2ショットも快諾してくれた中村さん。なかなかな無いコンビにどうやって抱けばよいかと迷う姿も！そんな素顔も見せてくれた中村さん自身についても覗き見♪

★張り詰めた空気の夜。思い出すのは…

劇中では星ガ丘ワンダーランドの観覧車が思い出の地としてとても印象的に描かれています。中村さんの記憶を揺さぶる大切な風景は“冬のベランダの夜空”。そこに隠れていたのはなんとも甘酸っぱい思い出！「中2の時に初めて彼女ができたのですが、当時実家のベランダで厚着をして寝っ転がりながら冬の空を見上げ、初めての彼女と寒がりながら長電話をしていました。長電話しすぎて親に怒られたりもありましたね。（笑）なので毎年シンとしている冬の空気と匂いに、懐かしくなり胸がキュッと締め付けられます。」と聞いているだけでその光景が浮かびますね♪ちなみに記憶に残るものって匂いが1番強いんだとか。確かにふとした香りで一気に思い出がフラッシュバックする事ありますよね。

★30歳への心得！

現在29歳。30代に突入するにあたり意識していることは？と質問をすると「自分の年齢も忘れちゃうくらいの人間なんですけど…」とあまり意識はしていない様子！「でも、30を超えると体質的に修正がきかなくなるそうなので、新陳代謝と栄養を気にした食生活を心がけたいです、体が資本なので。」と健康面が気になるそう。体は今のうちから大切にしておかないといけないですね。仕事面では今までもやってきたように、役者は当たり前として、そのほかにもトークライブや雑誌の連載といった個人発信もどんどん出来たらいいな。と声を弾ませていました。最後に「30歳か…。じゃあバースデーライブをします！（笑）」と宣言！これは盛大にお祝いしたいですね！

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劇中に似顔絵を描くシーンがありましたが、「ふざけた絵を暇な時に描いています」と普段でも暇があったら絵を描くそう。映しだされているのは芸大出身の監督が描いた似顔絵！絵自体はスクリーンには映りませんが鉛筆を走らさていた中村さんいわく「僕が描く似顔絵はブサイクです」と笑顔を見せてくれましたが、少し気になりますね！言葉を紡ぐように話す姿が印象的だった中村さん。今後映画やドラマ、舞台でどんな“ワクワク”を世の中に届けてくれるのか楽しみです。

ファンタジーの中にもリアルを映し出すその巧みな映像と世界観は誰しもが惹きつけられ、時としてハッと心に響くはず。ぜひ大切な人と劇場で体感してください。

Information

『星ガ丘ワンダーランド』

2016年3月5日（土）全国ロードショー

ある日、母は雪の中に姿を消した―。赤い手袋を残したままで…。
20年後、予期せぬ母の訃報が、交わることのなかった2つの家族が引き合わせる。
幼い頃、母が突然姿を消した。あれから20年―。温人（中村倫也）は星ガ丘駅の「落し物預り所」に勤務していた。行き場を失ったモノたちは、どのようにしてここに来て、どんな人に愛されていたのか…。温人は落し物の持ち主を想像しては名札の裏に似顔絵を描いていた。そんなある日、幼い頃に姿を消した母親の訃報が突然届いた。母の死をきっかけに義理の姉弟の存在を知る。
温人と兄、そして義理の姉弟。2つの家族が過去と向き合い、それぞれの止まっていた運命が動き出す…。

hoshigaoka-movie.com

出演：中村倫也、新井浩文、佐々木希、菅田将暉、杏、市原隼人、木村佳乃、松重豊
監 督: 柳沢翔

(C)2015「星ガ丘ワンダーランド」製作委員会