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ukabisって何?「おいしい」の感動を忘れないで!トラウデン直美がスーパーで“おつとめ品”を買う理由とは?

『ukabis(ウカビス)』っていう言葉、知ってる?これは、持続可能な社会を目指すうえでも、これから大切な役割を果たしていくんだとか。実は、私たちが普段食べている食べ物には様々な課題があるそう。

ここでは “食の未来“を変える新しい仕組みについて、日頃から環境問題やSDGsについて発信しているトラウデン直美さんと、ukabisの研究チームのリーダーである神成淳司教授が対談。

トラウデン直美_神成淳司_3

SIP戦略的イノベーション創造プログラムの一環で、食のサステナビリティのためのスマートフードシステム『ukabis』についても紹介しているので、日本の食の明るい未来について、みんなも一緒に考えてみよう。

ukabisとは?

SIP_ukabis_4

名前の由来:陸の恵みである五穀豊穣の神様・宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)と、海の恵みである豊漁の神様・恵比寿(エビス)天にあやかり、“ウカ”と“ビス”をつなげた造語。

ukabisって何?

SIP_ukabis_3

ukabisとはフードチェーン(※)におけるデータを連携するプラットフォーム。

共通のプラットフォームでデータとデータを連携させることで、組み合わせにより新しい価値が生まれるそう。2050年に世界人口が約97億人に達し、今より2倍近くの食料が必要だといわれる中、デジタル技術とバイオ技術の力で、地球環境にやさしい食料生産や流通をサポートしていくんだとか。2023年の4月から、生産者、消費者、リサイクルなどをつなぐ情報共有のためのシステムをスタートさせる予定。

※フードチェーンとは
食品が消費者に届くまでの一連の流れのこと(生産・加工・流通・販売・消費までの流れ)

ukabisにできることって?

たとえば、<野菜のパッケージにつけられているQRコードを読み込むことで、生産過程の情報を取得できるようになり、食の安全性を確認できる><美味しく食べられるのにサイズや見た目だけで捨てられる食材を、外見などにこだわらず食材を必要とする人たちに届ける>

など、食材を求める人と生産者をつなぐことで、需要と供給のマッチング。生産者と消費者とのコミュニケーションが促進されることで、物流の最適化、食品廃棄ロスの削減、食の安全性の担保など、食にまつわるさまざまな可能性を広げることができる。

SPECIAL INTERVIEW

食材の情報共有でフードロスを削減

トラウデン直美(以下、トラウデン直美)「ukabis(ウカビス)という名前が、陸と海の恵みである神様の名前をあわせて作られたと聞いて、おもしろいな〜と思いました」

神成淳司教授(以下、神成)「名前がヘンだよね(笑)。最初は聞きなれないけど、由来を知ってもらうと入りやすいかなと」

トラウデン「ukabisは、どんなことをしている団体なんですか?」

神成「2050年の日本では、世界人口の増加や温暖化などで食料が足りなくなると言われています。でも、限られた食料を生かすためにできることっていろいろあるんですよ。ukabisでは、まだ使えるのに捨てられる食べものを、子ども食堂に届けるお手伝いをしています」

トラウデン直美_神成淳司_5

トラウデン「余る食材を減らしながら、子どもたちが手作りの食事をタダや数百円で食べられるのは嬉しいことですね」

神成「農家さんと食材を売るお店の間には決められた流通ルートと情報システムがあるんですが、各社でやり方が異なっていると、農家さんも大変ですよね。そこで、ukabisはみんなで使える情報共有のための基盤を作りました。これなら農家のみなさんの手間を減らせるし、情報を共有することでフードロスが削減されます」

トラウデン「私は地元の京都で高校に通っているとき、フードバンクの活動に興味があって。生徒会4人でフードロスを削減する活動をしていたんです。楽しかったし、やりがいもあったけど、他の地域とのつながりがそんなにないことに気づいて…」

神成「そうだったんですね」

トラウデン「ukabisのように情報を共有できる仕組みがあれば、隣の地域であふれている食材をこちらで使う、っていうこともできますね。いろんな地域が連携できるのはいいなって思います」

トラウデン直美_神成淳司_2

日本の食の価値を高める

トラウデン「ほかにも、私たちの生活でukabisの活動を身近に感じられることはありますか?」

神成「たくさんあります。たとえば、お店で食べものを買うとき、それがどのように作られ、どうやって運ばれてきたのか、わからないことって多いですよね?」

トラウデン「たしかに、それは多いですね」

神成「食品って、運ぶときの振動や温度の変化によって傷みやすいんです。だから、適切な状態を保って店頭まで丁寧に持ってきましたよ、ということがわかる新しいJASマークを提案しました。これによって、農家さんや八百屋さんを巡らなくても、ほしい食品をもっと自由に簡単に手に入れられるようになります。いいものをいいものとして、店頭やレストランに届けられるシステム。ukabisマークがついたレストランも、これから増えていくと思います」

トラウデン直美_神成淳司_4

トラウデン「へえ〜!そのマークがあれば、信頼できる食品やレストランだということが、私たちにもわかるんですね」

神成「JASマークは、農林水産省がさだめる規格に合格すれば、誰でも使えるマークなんです。まさに“開かれた食”。これからは日本の食全体の価値をさらに高めて、“メイドインジャパン”のブランドを世界に持っていきたいという思いもあります」

トラウデン「日本の食べ物って相当クオリティが高いですよね」

神成「食材も調理方法も豊かですから。これから温暖化などで生産できない野菜などが増えて、食材が減っていったとしても、調理の知恵さえあれば食生活は豊かになる。アイデアによって食材を使い切る社会ってすばらしいと思いませんか?ちなみに、ukabisを担当している慶應大学の特任教授のひとりは現役のシェフなんです。日本には江戸時代に作られた『豆腐百珍』という本があり、ひとつの食材を工夫してアレンジする文化がもともとありますから、その文化を忘れず、引き継いでいけたら良いですよね」

美味しい日本の食事を守っていく(身近にできる取り組み)

トラウデン「できることは限られていますけど、私も日常の中でフードロスを減らしたくて、食べものは自分が食べ切れる量を買っていますし、おつとめ品も見かけたら買うようにしています。余って廃棄されちゃうのなら、お得に買ったほうがいいなと。おつとめ品でも、調理してから冷凍すると日持ちするので」

神成「僕もけっこう買いますよ。夕方近くにお刺身が安くなってたら“おっ!”って思います。じつは、おつとめ品があったり生卵を安全に食べられたりする国って、世界から見るとめずらしいんですよね。その環境を作るのが僕らの役割。うちの子どもは4月から中学1年と高校1年ですけど、やっぱり日本に生まれて良かった…って思ってほしい。そのための食の安全を保障するための基盤としてukabisのような仕組みがあることを感じてもらえると嬉しいですね」

トラウデン直美_神成淳司_6

トラウデン「私の父はドイツ人なので、ドイツ旅行に行くことがあるんですけど、帰ってくると、日本で食べるご飯もやっぱり美味しい!って思うんですよね。それを毎日いただけるありがたさを感じ続けていたいです」

神成「“美味しい”と思う感動が、もっと美味しいものを食べたいっていう意欲につながるし、それが食文化の展開にもつながる。その率直な感動を忘れないでいたいですね」

トラウデン「美味しい日本の食事を守るための活動に、自分が関われることにも喜びを感じられそうです。みなさんも、ukabisの活動を知り、ukabisマークの食品を食べたり、レストランに行ったりすることで、美味しい日本の食文化を守っていきましょう!」

ukabisステージムービー

Information

ukabis
http://www.ukabis.com

SIPとは

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内閣府総合科学技術・イノベーション会議(重要政策に関する会議)が司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野を超えたマネジメントにより、科学技術イノベーション実現のために創設した国家プロジェクト。国民にとって真に重要な社会的課題や、日本経済再生に寄与できるような世界を先導する課題に取り組み、データの活用・連携を促進することで、経済発展と社会課題の解決を目指している。

Information

戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)概要
https://www8.cao.go.jp/cstp/gaiyo/sip/sipgaiyou.pdf

生物系特定産業技術研究支援センター(BRAIN)とは

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「農林水産研究イノベーション戦略」等の国が定めた研究戦略等に基づいて行う基礎的な研究開発を、大学、高等専門学校、国立研究開発法人、民間企業等に委託することにより実施している。

Information

生物系特定産業技術研究支援センター(BRAIN)
https://www.naro.go.jp/laboratory/brain/index.html
生研支援センターBRAINChannel
https://www.youtube.com/channel/UCitgzxheRl8mBevOlHE4JYQ/featured

INFORMATION

トラウデン直美 プロフィール

1999年4月21日生まれ、京都府出身。ドイツ人の父と日本人の母を持つ。『2013ミス・ティーン・ジャパン』でグランプリを受賞し、13歳で『CanCam』(小学館)の史上最年少専属モデルとしてデビュー。慶應義塾大学卒の知性派モデルとして報道や情報番組でコメンテーターとしても活躍。SDGsへの関心が高く、自分のためにも日頃からSDGsを実践している。2021年1月より『環境省サステナビリティ広報大使』に就任。

監修者 神成淳司 プロフィール

神成淳司

工学博士 神成淳司(しんじょう・あつし)

1994年慶應義塾大学環境情報学部卒業。IAMAS講師、岐阜県情報技術顧問等を経て、2007年慶應義塾大学着任。現在、慶應義塾大学環境情報学部教授。これからの「食」や「農」の発展を、ITを活用して模索中。スマートフードチェーンプラットフォームukabisの研究開発リーダーを務めた。

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