人としてこうありたい、と思える人。“情け深い人”の思考と心得とは?
girlswalker編集部
人として尊敬できる人ってどんな人でしょうか?もしもあなたがなれるとしたら、どんな人になりたいでしょうか。「みんなに好かれるようになりたい」「器の大きな人になりたい」・・・人の数だけ自分がなりたい理想の人物像はあるでしょう。その中でも、今回は「情け深い人」について掘り下げていきます。あなたは「情け深い」という言葉にどんなイメージを持っていますか?
目次
「情け深い」の意味とは
「情け深い」とは、「思いやりの心が強い」「人情味に溢れている」「風流心がある」「情趣を理解する心が深い」という意味合いの言葉になります。イメージしやすくするために、反対言葉を挙げるとすると、「薄情」になります。
見習いたい。情け深い人の考え方
人はみな平等
自分の人生の一部を切り取って、「自分は恵まれている」「自分は恵まれていない」と決めつけてはいませんか?他人の事を見て、羨ましい、可哀想・・・その時の自分の状況と比べて色んなことを考えてしまうものですが、よくよく考えてみれば、人と比べるのは全く意味のないことです。
例えば、お金があってすごく幸せそうでも、お金目当ての人しか寄ってこないことに悩んでいるかもしれません。逆にお金がなくてとても大変そうでも、それでも傍にいてくれる信頼できる人がいて心は潤っているかもしれませんよね。結局、相手のメリットとデメリットがある中で、自分にとって都合の良い方をピックアップして比べているに過ぎないのです。
実際に世の中は上手くできているもので、長い目でみる余裕があれば、人はみんな平等になるようにできている。そんな考え方ができるのが、情け深い人の特徴といえます。
困っている人は当然助けるもの
「困っている人は当然のように助ける」このような考え方も、情け深い人の特徴といえます。
もし体調が悪い人がいたら、声をかけて座れる場所を探したり、救急車を呼んだりしますよね。ほかにも、迷子になっている人、荷物が重くて困っている人など・・・困っている人はたくさんいます。そういった人達を、当たり前のように助けることができるかどうか。みなさんはどうでしょうか。
逆の立場で考えてみてください。もし自分が困った時に周りに人にどう接してもらいたいと思うかを想像すれば、社会は助け合いでできていて、困ったときはお互い様と自然に考えることができますよね。一度でも、誰かに助けてもらったことがある人であれば、その手助けのありがたみは重々分かっていることでしょう。
見返りを求めることはしない
情け深い人は、相手に対して行ったことについて見返りを求めることはありません。他人を思いやる心が強い人は、困っている人を助けたり、嫌な事を率先して引き受けたり、人のために気を配るといったことを、見返りを求めてやっているわけではありません。純粋に人の役に立ちたいと思って手助けをしているのです。
もし、見返りを求めることがあったら、そこには損得勘定が発生していますので、情け深い人とは言えないでしょう。
周りが幸せなら自分も幸せ
情け深い人は、周りの人が幸せであることが自らをも幸せにする、と考えています。幸せとは難しいもので、自分が幸せを感じ得る状況であったとしても、身近な人が不幸であれば、幸せな気分にはなれないものです。つまり、自分が幸せを感じるには、周りの人も幸せでないといけないのです。よって、自分が幸せになるためには、周りの人が幸せになるように行動するのが一番なんですね。
情け深い人が自分の幸せの為に相手に対し行動をしているというわけでは勿論ありません。でも、情け深い人の思いやりある行動によって相手が幸せになり、結果的に自分も幸せになるという素敵な循環が起こるわけですね。
人の悲しみや辛さは共に分かち合う
情け深い人は、相手の気持ちになって考えていくうちに、自然と相手の悲しみや辛さも、自分のことのように思えてきて、相手の気持ちも共有してしまいます。悲しみや辛さを自分一人では抱えきれずに話をした人からすれば、自分の気持ちに共感してもらえることで、自分ひとりではないと思うことができる上に、信頼できる人に会えたことで、安心感を得ることができるでしょう。安心感を得られる相手というのは、そうそう出会えるものではありません。もし逆の立場になった時には、きっと相手は親身になってくれることでしょう。
人を許す
人を許すというのはとても難しいことですが、これも情け深い人の基本的な考え方といえるでしょう。情け深い人は、相手がなぜそんなことをしたのか、相手の気持ちになって考えます。その結果、あまりにも理不尽な事でない限り、少なからず共感できるポイントが見つかるんですね。その時点で、少し許し始めていると言えるかもしれません。許し始めると、だんだんと相手の気持ちに寄り添うことが出来るようになるんです。
情け深い人に近づくために
自分がされたら嬉しいことを人にもしてあげる
他人に対して思いやりのある行動をしたいと思った時に、的外れなことをしてしまうと、独りよがりなおせっかいになってしまいます。そうならない為に、自分がされたら嬉しいことを相手にもしてあげるようにしてみてください。自分がして欲しいと思える事ならば、相手も不快に思うことは少ないでしょう。相手もきっと、あなたが自分のことをちゃんと考えてくれたんだなと感じるはずです。
相手の行動の真意を考えてみる
相手がなぜそんなことをしたのか、他人ですから、そんなに簡単に理解できることではありません。しかし、諦めずに、相手が犯したことを自分がしてしまったら・・・と、イメージしてみましょう。その瞬間の相手の気持ちが見えてきませんか?相手の気持ちが分かると、不思議なことに自分の気持ちも整理でき、相手に寛大になれるものです。ただし、一つだけ注意すべきことがあります。それは、相手の気持ちを考えすぎるあまり、自分の感情を押し殺そうとすること。思いやりがあるのと、自分を犠牲にするのはイコールではありません。
おわりに
情け深い心というのは、誰しもが持っているもの。小さい頃から、家族や友人、知人から思いやりの心で接してもらう中で、気付かぬうちに、あなたもそれをごく親しい人達へ自然と返しているものです。
もしあなたが、「自分を変えたい」「もう少し人に優しい人になりたい」と考えているなら、少しだけでも行動に移すことから始めてみると良いかもしれません。親しい人達だけではなく、あなたと関わりのある全ての人に思いやりを持って接することができたら、たくさんの人を幸せにし、その心はきっと色んな人にも伝染していくことでしょう。