デビュー作でブルーリボン賞ノミネート! 16歳実力派女優・南沙良が見せた等身大の素顔に迫る
girlswalker編集部
雑誌『nicola』のモデルオーディションで、一般応募の中からグランプリに選ばれ12歳でモデルデビューを果たした南沙良さん。現在も専属モデルとして活躍する中、2017年公開の映画『幼な子われらに生まれ』(三島有紀子監督)で女優デビューも。同作では主人公・信(浅野忠信さん)の再婚相手の連れ子という複雑な役どころを演じ切り、報知映画賞、ブルーリボン賞新人賞にノミネートされるなど、高い演技力で注目を集めました。
そんな、新星実力派女優の南さんが初主演を務めた映画『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』が2018年7月14日(土)公開となります。
原作は、漫画家・押見修造さんが自身の体験をもとに描いた同タイトルの漫画。喋ろうとするたびに言葉が詰まってしまい、自己紹介で自分の名前すら上手く言えない志乃(南沙良)。ギターが生きがいなのに音痴の加代(蒔田彩珠)。2人はひょんなことで出会い、バンドを組むことに。コンプレックスから目を背け、人との関わりを避けてきた不器用な2人が自分自身と向き合い奮闘する青春映画となっています。
girlswalkerでは、本作で吃音に悩む少女という難役に挑んだ南さんにインタビューを敢行。役との向き合い方や今後の目標から見える、16歳らしい南さんの素顔に迫ったインタビューをお届けします。
目次
「嫌なことがあるとすぐ逃げ出しちゃう」
-今回の出演が決まったときの感想を教えてください
「オーディションを受けるときに原作を初めて読ませていただいたのですが、その時絶対この作品に参加したいと思ってオーディションに臨んだので、決まった時はすごい嬉しかったです」
-監督から何かアドバイスはありましたか?
「『志乃』が感じたことや、思ったことを大切にして、自分の中に秘めていてほしいと言われたので、そこはすごい大切にしていましたね。撮影が終わった後は、しばらく役柄を引きずっていました」
-それぐらい役に入り込んでいたと。実際に吃音の方とはお会いしましたか?
「はい。私自身この作品と出会うまで、吃音のことをあまり知らなかったんです。だから、どういうものなんだろう、重い症状なのかなっていうイメージがあって。でも実際に会ってお話した吃音の方は、そんなに重く捉えてはいなかったんです。そのことに気づけたのは大きかったと思います」
-演じた「志乃」は、南さんの中でどんな子でしたか?
「初めて原作を読んだとき、痛いくらい共感でるところがたくさんあって。自分とすごく重なりました」
-例えばどんな部分が重なりました?
「人前で話すのがあんまり好きじゃないところとか、嫌なことがあるとすぐ逃げ出しちゃうところとかですかね(笑)」
加代(蒔田彩珠)とは超仲良し! 「部屋にお邪魔して……」
-現場の雰囲気はいかがでしたか?
「加代(蒔田彩珠)といることが多かったですね。すごく仲良くしてくれて。ロケ先でのホテルの部屋が隣同士だったのですが、撮影が終わったあとに、私が加代の部屋にお邪魔して、そのまま一緒に寝たり、待ち時間ずっと一緒に歌ったり、すごい楽しかったです」
-2人でカラオケに行くシーンもありましたが、撮影以外でもカラオケは行きましたか?
「行きました! 実際は私よりずっと上手なので、加代の前で歌うのが恥ずかしくなっちゃって(笑)」
-南さんの歌もすごく上手でしたよ!特別な練習もされましたか?
「本当ですか? 嬉しいです! 歌うことは好きなんですけど、人前で歌えるかっていったらそうじゃなかったので……。カラオケに行ったり、先生についていただいて、練習しました」
「とにかく海にテンションがあがりました」
-今回の作品は大人が見ても、胸が締め付けられるようなシーンがいくつもありました。南さん自身、演じていて1番感情がこもったシーンは?
「やっぱり、最後の体育館でのシーンはすごく気持ちを込めました」
-顔がクシャクシャになるほど泣いていましたね。あのシーンは何度か撮り直したのですか?
「それが一発OKだったんですよ! 撮影自体も1番最後だったので、気持ちが溢れ出しました」
-1番楽しかったシーンは?
「路上ライブをするシーンは、やっていてすっごい楽しかったです。歌とギターがパっ!て合った時に気持ちがよかったりして。あと、加代と砂浜を走るシーン。とにかく海にテンションがあがりました」
「小さい頃から女優さんになりたかった」
—現在「nicola」の現役モデルでもあるわけですが、オーディションには自分から応募したのですか?
「小さい頃から女優さんになりたくて、それをずっと周りに言っていたら、芸能界に入るキッカケの1つとして叔父がオーディションを見つけてきてくれたので、応募してみようと思いました」
-モデルと女優とで、違う部分はありますか?
「自分では違いを意識したことはないのですが、それぞれで気持ちを切り替えなきゃなっていうのはあって。映像のお仕事の後にニコラのお仕事があった時、『なんかいつもと違うんじゃない?』ってニコラのスタッフさんに言われたことがありました。女優とモデルを両立するためには、片方の自分をもう片方の自分に引きずり込んじゃだめなんですよね。そのことを最近意識するようになったので、女優のお仕事を始めた当初に比べたら、切り替えられるようになれたと思います」
「大勢でバーベキューをすることが夢です(笑)」
-6月で16歳になった南さんですが、16歳での目標は?
「15歳になった時から、行動力がある人になりたいとずっと思ってはいるものの、なかなかできなくて……。今年こそは行動力をもっとつけたいです」
-挑戦してみたいことはありますか?
「休みの日は家にこもってばかりなので、もっとアウトドアな人になりたいです! 夏に、大勢でバーベキューをして遊ぶっていうのが夢で(笑)それが実現できるように頑張ります」
「憧れは新垣結衣さん」
-最後に女優としての目標と、理想の女性像を教えてください
「1つの型にはまらない女優さんになりたいなっていうのはずっと思っています。憧れは、事務所に入ったキッカケでもある、新垣結衣さん。理想の女性像は、落ち着いている人。私落ち着きがないってよく言われるんですよ(笑)。だからもうちょっとおしとやかな、大人な女性になりたいです」
SPECIAL MOVIE
南沙良さんに、初主演を果たした映画の見どころについてコメントをいただきました! 以下ムービーをチェック!
INFORMATION
『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』
2018年7月14日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
小柳まいか、池田朱那、柿本朱里、中田美優/蒼井純/渡辺哲/山田キヌヲ、奥貫薫
《監督》湯浅弘章
《原作》押見修造『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(太田出版)